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てのは、明治以来の日本政府のスローガンだったが、トルコも似たようなもんらしいね。昨夜のNスペ《沸騰都市イスタンブール》によると、政教分離の国是に反して台頭してきたイスラーム政党も、EU加盟には大賛成なんだと。経済的な理由だろうが。
国民の所得格差が大きいトルコは、イスタンブール周辺にスラム街が広がっている。町の人口の半分はスラムの住民だそうだ。当局は彼らのバラックをブルドーザーで壊し、住民を高層団地へ住み替えさせる。
というと聞こえはいいが、当局者の口から出てくるのは「ヨーロッパの街にふさわしい美観にしたい」の一点張り。住民のために、という言葉は一言も出てこなかった。団地へ移る権利があるのは家を持っていた住民だけで、間借り人は追い出されるだけである。
弱者・困窮者を救済して問題を根本から解決するんじゃなく、切り捨てて解決を装う。いずこも同じだね。
中東問題に関してオレは常にアラブ・サイドだったけど、近ごろわが世の春を謳歌する産油国の振る舞いを見てると、信念がぐらつくね。ドバイじゃ環境破壊もなんのその、莫大なオイルマネーを使って海中に奇抜な格好の人工島を作り、超豪華な住宅・リゾート地にしてる。アブダビじゃ、政府ファンドが90兆近い資金を投機で運用してる。サウジは原油をかたくなに増産しようとしない。もちろん、価格を下げたくないからだ。
彼らの自己チュー政策が、オイルだけじゃなく食料飼料の価格暴騰の一因を作っているのは間違いない。アフリカや南アジアで子供たちが毎日餓死している現実に、彼らの責任がないとは絶対に言えない。
大体、投機でカネを儲けるなんて、アッラーの教えに反するんじゃないの?
なんつーと、若いおばあさん、溺れる魚、みたいな言語矛盾に聞こえるが、北アフリカには結構ユダヤ人が多いそうだ。そらそうでしょう、古代イスラエル王国の近くだもの。どだいウィキペディアによれば、“アラブ人”とは人種的概念ではなく“アラビア語を話す人々”のことだ。なら、使う言葉はアラビア語だが人種はユダヤ系、という人々がいたっておかしくない。
そのユダヤ人とムスリムが15世紀まで、アラブ人支配のイベリア半島で仲よく暮らしていたことは比較的によく知られているが、アルジェリアでも20世紀の前半まで仲よく共存していたことは、あんまり知られてないんじゃないか。ユダヤ教徒もムスリムも同じ歌をうたい、同じ歌手に喝采したそうだ。
イスラームは女性の社会進出に否定的だから、女の芸能人はもっぱらユダヤ教徒が占めていたらしい。レネットおばさんも、その一人。しかし彼女、本来なら嫌いなはずの宗主国のフランス風ステージ・ネームを名乗っているところに反アラブの意思がうかがえますなあ。
仲がよかったアルジェリアのユダヤ教徒とムスリムが反目するようになったのは、フランス統治のせいだろう。支配者のフランス人は、ムスリムを抑えるために非ムスリムのカビール人やユダヤ人を利用した。植民地経営には、支配下の諸民族が団結するよりイガミ合ってる方が都合がいい。
中東でイスラエルとアラブ諸国の対立の原因を作ったのは、いうまでもなくバルフォア宣言を出したイギリスだし、インドとパキスタンの対立もそう。世界各地の民族紛争の火ダネを蒔いたのって、考えてみると、みんなキリスト教徒だね。キリスト教は悪魔の宗教だとイランの大統領がいうのも(ホメイニだったっけ?)無理ないよ。
昔、ローデシアかケニアかどこだか忘れたが、イギリスの旧植民地が独立したとき、ロンドン郊外に住むマジメそうで誠実そうで善良を絵に描いたような労働者のオッサンが、悲しそうな顔で「われわれの税金で鉄道を敷き、教育を施し、暗黒大陸にキリスト教の光を届けてやったのに」というようなことをテレビで語っていた。
オッサン、それを言うなら鉄道を敷いたのはアフリカの資源を盗み出すためだし、教育は現地民が反乱を起こさないようマインド・コントロールするためじゃんよ。キリスト教徒ってのはこういう風に、自分たちは常に正しいと信じて反省しないからこわいよ。
もっともムスリムの方にも、アジア・ハンドボール協会を牛耳ってるクウェートの王族みたいに、まるでモラルのないのもいるよなあ。どっちもどっちか。かつてエジプトの柔道家のムハンマド・ラシュワンさんはロス五輪の決勝で、山下泰裕の怪我した右足をあえて攻めず、銀メダルに甘んじたものだが。